これから不妊治療病院を探す人へ。事前に治療方針を確認しよう!

治療方針

私は治療方針のことなど良く分からず、とりあえず近所にあった不妊治療病院に通いました。

しかし、通ってから色々と調べてみたり他の病院へ通っている人の話を聞いたりしていると、病院によって治療方針がまるで違う(下手すると真逆)という事実を知りました。

まぁ事前に知った所で、そのクリニックの治療方針がその人に合うかどうかは通ってみて実際に一通り治療をしてみないとわからないと思いますが、それでもダメだった時にその後について考えることができると思います。

 

病院によって全然違う治療方針

 

私ははなおかIVFクリニックと加藤レディスクリニックで体外受精、顕微授精をしましたが、その治療方針が全く違うことに驚きました。

 

  • 薬を使って卵巣を刺激する or なるべく薬を使わず自然に任せる
  • 薬を使って子宮内膜を厚くする or なるべく薬を使わず自然に任せる
  • なるべく新鮮胚を移植する or なるべく胚盤胞まで育てる
  • 毎回費用が満額かかる or 成功報酬制度
  • 人工授精からステップアップさせる or とっとと体外受精する

 

どちらが良い悪いではないと思います。こればかりは明確な原因がわからないかぎり、やってみないとわからない【神のみぞ知る】領域だと思います。

個人的には年齢で決めるのが良い気がします。40代以上であれば四の五の言わずにとっとと体外受精をやってくれるようなクリニックの方が良いかもしれません・・・・(あくまでも主観です!!)。

私は3軒の病院へ通い、うち2軒で採卵・移植をしました。その2軒でも治療方針が全く違ったのです。

はなおかIVFクリニック

 

  • 採卵周期:刺激しまくりで卵をいっぱい取るために注射いっぱい薬いっぱい(卵は10個など沢山採れる)
  • 培養:できれば胚盤胞までがんばる
  • 移植周期ホルモン薬投与しまくり、子宮内膜を厚くする
  • メリット受精卵が沢山凍結できれば、長い目で見て負担が少ない。また、妊娠率はより高くなる。様々な方法を試せるので次の目安がたてやすい。(例:体外と顕微を分けてやってみる、初期胚、桑実胚、胚盤胞、とそれぞれ育ててみて凍結できる。薬でキッチリとスケジュール管理をするので採卵前に排卵してしまったりする心配はほぼない。
  • デメリット:採卵周期になんどもクリニックへ行かなければならない。卵巣刺激しまくりなので、移植は次周期まで待たなければならない。薬やホルモン剤投与を沢山行うので身体的負担が大きく、もし1度で妊娠した場合結果的には費用がかなりかかる。なるべく自然に近い治療の方が合っている人には向かない
  • 体外受精1回分(採卵、凍結、移植)で妊娠した場合の金額:約40~50万+成功報酬25万 = 60~75万
  • 移植6回分の金額(1度の採卵で卵6個の場合)で妊娠した場合の金額:40万+10万+10万+10万+10万+成功報酬25万=85万

※オプションや回数で値段は変わります

このやり方(薬を使う、卵巣刺激する)が国内でも世界でも一般的です。

採卵は患者にとって身体的にも精神的にも経済的にもつらい手術なので、なるべく少なく済むようにこの方法が取られているのだと思います。少ない採卵で沢山のチャンスを得られやすい方法・・・といった感じでしょうか。

ただし、私のように薬で刺激しまくって7個とれたのに1個しか残らなかったという悲しい例もあります・・・↓

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採卵代

加藤レディスクリニック(KLC)

 

  • 採卵周期:クロミッドなどの経口薬だけでかなりの低刺激(卵は平均1~2個くらいしか採れない)
  • 培養:初期~桑実胚~胚盤胞まで(一番最初は初期胚で採卵二日後に移植する方針)
  • 移植周期:ルトラールくらい
  • メリットなるべく自然に近い形で治療するので身体的にも経済的にも負担が少ない。採卵後すぐに移植するので余計な待ち時間はない。
  • デメリット:卵巣を刺激しないので1度の採卵で多くても2個くらいしか採れない。1、2回で妊娠しなければまた採卵からしなければならず、長い目でみれば返って高額になる。薬できっちりスケジュール管理しないので採卵のドンピシャなタイミングは掴みづらい。
  • 採卵1回分(採卵20万、移植20万)の金額約40万
  • 移植6回分の金額(1度の採卵で卵2個ずつの場合)40万+20万+40万+20万=120万

※料金はなんとなくですオプションや、回数などで料金は変わります

・・・・ざっと比較するとこんな感じです。私も彼女もまだ1回目の体外なのでなんとなくお金だけで彼女の病院の方が良いな~と思ったのですが、よくよく比較してみるとどちらがよいともいえないなと思いました。ネットでも色々調べましたが、不妊治療は不確定な要素が多いので、担当の先生や病院の方針が全然違うみたいです。中には「胚盤胞しか移植しない」とか「新鮮胚移植しない」なんて所もあるらしいです。

 

1回で妊娠すれば体への負担も経済的な負担も少ない方法という感じでしょうか。

 

私の場合KLCでは2回の採卵で3個、1個しか取れませんでした↓

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KLCから独立した先生

 

妊娠した後ですが、KLCで長年勤務していた医師が開業したというクリニックを見つけました。

クリニックドゥランジェ(青山)

この先生のコラムを読んでなるほどと思いました。KLCから独立された理由を書いています。

要約すると:KLCの治療は素晴らしいものだったけど、KLCの完全自然周期のやり方ではどうしても妊娠できない人がいる、「あと少しこうすれば・・・」と思う人に自分なりのアレンジを加え、妊娠率を上げたとのこと。

KLCの完全自然周期の方法と、卵巣刺激の方法の中間をとったようなやり方なのかな?

それでも、おそらくこの先生のやり方では妊娠できないという人もいることでしょう。それはKLCしかり、他のクリニックしかり、です。私は何の知識もなく「近所の病院」という理由でクリニックの門をたたきましたが、クリニックが行っている説明会に是非参加することをおすすめします。

 

妊娠率だけで判断しない方が良い

 

でも、こればかりは単に“妊娠率”ではわかりません。例えば「胚盤胞まで育てた方が妊娠の確率が高い」なんてよく聞きますが、初期胚のまま体内に戻した方が着床しやすい体質という人もいるらしいので、一概に何が良くて何がダメとはいえないのだと思います。妊娠率だけで判断しない方が良いと思います。

 

体外受精は本当にギャンブルですよね。1回の料金が全部で5万くらいで済むなら、「とりあえず5回くらいは頑張ってみようかな」と(今よりは)気軽に思えるし、不妊の原因も見えてくる(可能性が高い)と思うのですが、そうも行かないのがこの値段の高さ。現代の医療技術等からして仕方がない値段なのかもしれないけど、やっぱり辛いですよね、この金額。