体外受精の説明って・・・
はっきりいって解りづらい!!色んなクリニックのサイトで詳しく説明されていますが、採卵だの移植だの分割だの何をやるんだかよくわからん!!
というわけで、超簡単な表現で解説してみました。
体外受精(IVF)を物凄~く簡単に説明すると・・・
生理中に薬を飲んだりして卵を育てる【卵巣刺激】
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排卵する前の卵を直接取り出して体の外に出す【採卵】
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容器の中で精子をふりかけて自力で受精させる【受精】
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受精が成功したらそのままちょっと育てる【培養】→残った受精卵は冷凍保存【凍結】
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受精卵を子宮に戻す【胚移植】
顕微授精(ICSI)は?
生理中に薬などで卵を育てる【卵巣刺激】
↓
排卵する前の卵を直接取り出して体の外に出す【採卵】
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精子をガラス管で一匹捕まえて卵の中に入れ込む(体外受精との違いはココ)【受精】
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受精が成功したらそのままちょっと育てる【培養】→残った受精卵は冷凍保存【凍結】
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受精卵を子宮に戻す 【胚移植】
それでは、1つずつ解説していきます。
卵巣刺激ってなにすんの?
生理中にクリニックに行きエコー検査や血液検査などをして卵がどのくらい育ちそうか目星をつけます。排卵しづらい人はもちろん、そうでない人もよりしっかりとした卵に育てるために薬(排卵誘発剤)を使って卵巣を刺激します。誘発剤を使うことによって排卵の時期もより特定しやすくなります。誘発剤はクロミフェンなどの飲み薬とnMGという注射等があります。医師が卵の状態を見ながら決めます。刺激しまくれば良いってものではなく、やりすぎるとOHSS(卵巣過剰刺激症候群)を引き起こすことがあるので注意です。
あなたがやること → 生理中に病院へ行って検査をし、卵の状態によって飲み薬を5日間ほど飲んだり自己又は病院で注射したりする
採卵ってなにすんの?
卵を体内(卵巣)から直接取り出すことです。針をさして卵胞液を吸引するとその中に卵が入っています。麻酔を使いますがそれでも痛い人と全く痛くない人がいいるとか・・・。卵が1~3個しか取れない人、10個以上取れる人など、人によって数が違います。0個の場合は体外受精はできないので、次の周期にまた採卵からになります。すでに排卵してしまってる場合も取れないので見送りです。
あなたがやること → 生理開始日から10~14日(D10~D14)あたりにクリニックへ行って麻酔をした後、子宮から卵を取り出してもらう。同じ日に精液も必要(持ち込みor院内採取)。
体外と顕微の受精方法の差は?
上にも書きましたが、体外受精は卵子と精子を外で直接会わせるだけです。一つの卵に対して約10万匹をふりかけます。精子は自分の力で卵子に侵入します。普通のセックスや人工授精ではたどり着けないような精子クンや、精子クンを攻撃してしまう抗体がある場合でも、外で直接合わせてしまえば関係ありません。
顕微授精では直接合わせても自力で入り込めないような精子クン達の場合、一匹だけ粋の良いのを捕まえて卵子の中に注入してしまいます。取れた卵の数によっては半分をふりかけて、もう半分を顕微で、という方法をとることも可能です。受精の確率はどちらも80%~90%くらいとかなり高く感じますが、不妊じゃない人が排卵日あたりに普通にセックスしても受精の確率は同じくらいです。その後に着床できる確立が20~25%くらいと、これも通常のセックスによる受精と同じくらいです。
あなたがやること → 特になし
培養ってなにするの?
受精した卵を培養液の中で育てて、細胞分裂をさせます。受精後だいたい3日で6分割以上するのでそれから体内に戻します。この卵の状態を【初期胚】といいます。でもその受精卵の状態が悪い場合、さらに5日目くらいまで培養を延長して【胚盤胞】になってから戻すこともあります。
あなたがやること → 特になし
凍結ってなに?
文字から想像できると思うのですが、受精卵を冷凍保存することです。例えば↑の受精によってめでたく5つの卵が受精できたとします。そのうち1つを女性の体内に戻すのですが、残りの4つは捨ててしまわず冷凍保存するのです。これは、もしこの周期に妊娠できなかった場合、次の周期にまた採卵からするのではなく、凍結した4つの受精卵の1つを使って体内に戻すようにするためです。採卵は身体的にもお金の面でもかなりの負担なので、体外受精をする人のほとんどが凍結保存をします。「私達は絶対に1回しかやらない!!」と決めている人なら凍結しなくても良いと思いますが・・・凍結は別にお金がかかりますので。保存期間はたいていの病院で約1年とされていますが、延長も可能です。1人目は体外受精で、2人目も体外受精でないと妊娠できない人などは再度同じ病院へいき、凍結受精卵を体内に戻すところから再スタートします。
あなたがやること → 特になし
胚移植ってなに?
受精して成長させた受精卵のうち1つを体内に戻すことです。このとき、35歳以上の女性又は2回続けて妊娠できなかった女性については2つを移植することも可能ですがこのことにより多胎(つまり2卵性の双子)の可能性がグッとあがります。「双子なんて願ったり叶ったり♪」なんて思われるかもしれませんが、多胎は身体にかなりの負担をかけますし、胎児が障害を負うリスクもあります。昔は2つの卵を戻して双子を産んじゃおう~的な風潮があったようですが、今は原則1つの卵と決められているようです。
あなたがやること → 採卵&受精から2~5日後に病院へ行って卵を体内に戻してもらう。
どんな人が体外(顕微)受精するの?
- 卵管が詰まっている(卵と精子が出会う道が塞がっている)女性
- 乏精子症(精子クンが薄い、少ない、元気ない)の男性
- 抗精子抗体(精子クンを攻撃して動けないようにしてしまう抗体)をもつ女性
- この他原因不明不妊